「眠れないなら起きとけば?」…普段健康な人にはそう言えるww
でも、眠れなくて翌日がつらい、眠気やだるさで仕事にならない、が続くなら話は別!
気分は落ち込んでくるし、疲れもとれず身体に不調も…
不眠に使えるホメオパシーレメディはたくさんあります。
ホメオパシーを使うメリットは、睡眠薬のような依存性がないことと、副作用がないことです。
ホメオパシーのレメディは自己治癒力を高めるものなので、ちゃんと眠れるようになれば毎日取る必要はナシ。
デメリットは、レメディが合わない場合は変化がないこと(当たり前か)。
最初に「薬とレメディ、その選び方の違い」を知っておきましょう。
前半はホメオパシーのレメディについて、後半は睡眠薬についてまとめました。
薬とレメディ、その選び方の違い
- 睡眠薬は、「眠れない」タイプに合った「作用時間」で選ぶ(対症療法)。
- ホメオパシーでは、「なぜ」眠れないのかという「原因」で選ぶ(原因療法)。
この違いは大事です。現在の自分の状態、そして長い目で見て、薬とレメディのどちらが自分に必要なのかをよく考えて判断してください。
ではさっそくホメオパシーのレメディを紹介します。
不眠の「原因」で選ぶホメオパシーレメディ
- 理由もなく眠れない(Passi パッシフローラ)
※高齢者におすすめ。 - 夜中に目が覚めて眠れない(Passi パッシフローラ)
※目が覚めたら何度でもとって可。 - ワクワク興奮して眠れない(Coff コフィア))
- はっきりした不安があって眠れない(Arg-n アージェニット)
※心配性の人に。 - 疲れすぎて眠れない(Arn アルニカ)
※心身の疲労からの不眠。 - 誰かの世話で眠れない(Cocc コキュラス)
※赤ちゃんの世話、看病、介護など。 - いろいろなことが頭に浮かんで眠れない(Ars アーセニカム)
- 怖いことがあったので眠れない(Aco アコナイト)
※恐怖を伴うショックにも。 - 暗闇が怖くて眠れない(Phos フォスフォラス)
※とくに子供。 - 何らかの我慢や怒りがあって眠れない(Staph スタフィサグリア)
- 更年期のホルモンのアンバランス(Sep セピア)
とりかたは、どのレメディも寝る前に1粒。
毎晩7日くらい続けてみましょう。
改善してきたら間をあけてとるようにします。
動画では少し詳しくお話しています↓
■眠れないときのレメディ(1)
■眠れないときのレメディ(2)
睡眠薬を服用している場合のレメディ
睡眠薬を長く飲んでいるのに最近また眠れなくなってきたというような場合、医師に相談するとおそらく通常は薬の量が増えるか、他の(もっと強い?)睡眠薬に変更、になることが多いと思います。でもこの場合は次のような考え方もできます。
1. 睡眠薬の副作用として、不眠が起こっている?
2. 自分が元気になってその薬がいらなくなり、薬の副作用が出てきた?
え?と思うかもしれませんが「副作用あるある」なんですよ。
まず使えるのは、Nux-v(ヌックスボミカ)です。
とり方は、30cのものを1粒、ねる前に3~7日間。
眠れるようになったら間をあけてとります。
お薬を解毒するのは肝臓の働きですが、肝臓が働き過ぎると眠れなくなることがあります。Nux-vは肝臓のためのNo.1レメディです。
2.の場合は医師に薬の減量も相談してみてください。元気になってきたかどうかの目安は不眠以外の体調、精神的な状態です。心身が元気になれば薬はいらないですよね。
睡眠薬以外の薬を服用している場合
この場合もNux-vをとることができます。
慢性病で服用中の薬が不眠に関係していることもあります。
その薬の副作用として不眠が起こる可能性がないか、薬を確認してください。
睡眠薬を止めたい、減らしたいときの注意点とレメディ
睡眠薬は自分の判断で勝手に止めたり、減量したりしないことが大事です。
不眠が悪化したり、不安などが現れる事があります。もし薬を減らしたい、止めたいと思ったら必ず処方している医師と相談してください。
薬はゆっくり少量ずつ減らすことが大切です。また、依存性のある薬から依存性のない薬へ変更になるときも、一時的に不安定になる可能性が高いです。
これは体がその薬に慣れてしまっているので変化についていけないからです。
知らない間にそんなふうになっていた!なんてちょっと怖いですね。
とにかく薬を手放すためには、あせらずゆっくりと根気よく、です。
薬の減量という過渡期にもレメディは使えます。やはりNux-vです。
もしNux-vであまり変化がないという場合は、特別なレメディ(バックインポテンシーのレメディ、ノソードなど)が必要と思われますが、これらの使い方はホメオパスのサポートが必須になります。
なお、薬を服用していても、不眠の原因に心当たりがあるならそれに合ったレメディやブッシュフラワーエッセンスをとることができます。なにか精神的な原因が絡んでいるときは、それが楽になれば結果として不眠が改善する可能性が高いからです。
ホメオパシー以外の方法
即効性が期待できるものとして、
- EFT(感情解放テクニック)…トントンタッピング
- ESR(感情ストレスリリース)…キネシオロジー調整法の一つ。おでこに手を当てる方法。
その他、
- ブッシュフラワーエッセンス(安全に使えます)
- ハーブティー
- アロマオイル(ラベンダーなど)
- サプリメント
■トントンセラピーとは?
■オーストラリア・ブッシュフラワーエッセンス
薬に頼る前に考えておくこと
眠れないなあと思ったら、お薬に頼る前に「原因は何か」を考えてみましょう。
まったく心当たりがないということは少ないのでは?
そしてまずは薬以外の体に優しい方法を試してほしいと思います。
薬は強力です。絶対眠れますが、あくまで短期間で使うべきものなのです。
「睡眠薬の副作用として不眠もある」ことを覚えておいてください。
薬を使うことのデメリットは副作用だけではありません。
たとえば、体内時計を整える体内ホルモンであるメラトニンを減らしてしまう薬はたくさんあります。これはすでにわかっていることです。当然不眠になりますね。
また、薬を代謝するためには様々な栄養素を消費します。そして体は大事なところが栄養不足にならないように、残った栄養素を配分して一生懸命バランスをとろうとします。
でももし大切な部分に回すべき栄養が十分でなくなったら、いずれガタがくることは予想できます。つまり別の症状が現れるということになります。
「この薬を服用するなら、○○を食べなさい」とかは、おそらく誰も言ってはくれません。自分で調べて意識してとるようにするしかないです。
結局のところ脅すわけじゃないけど(脅してるって^^;)、使わなくてもよい薬はなるべく使わないほうが…です。
【参考】睡眠薬を確認しよう!
今の睡眠薬は、昔と違って安全性は高いです。でももちろん薬なので使い方には十分注意してください。
作用時間での薬の使い分け
睡眠薬は一般的に、以下のような「眠れない」タイプによって使い分けられます。
- 寝つきが悪い。
- 寝つきは良いが夜中に何度も目が覚めて、そのあと眠れない。
- 早朝に目が覚めて、そのあと眠れない。
- ぐっすり眠れない、寝た気がしない。
ただしその他の疾患がある場合などで医師の判断は異なります。
超短時間型、短時間型の薬を使うのは…
- 寝つきが悪い。
- 慢性でなく一過性の不眠。
中間型、長時間型の薬を使うのは…
- 寝ても夜中に目が覚めて、一度目が覚めると目がさえてしまいなかなか寝付けない。
- 早朝に目が覚めてしまい、寝たいのになかなか寝付けない。
- ぐっすり眠れない、寝た気がしない。
作用時間と薬の例
()内は商品名。なおジェネリック薬は()前の名前のあとに製薬会社名がつきます。
《~系》については次項に書きました。
【超短時間型】 即効きはじめて2~4時間作用。
《非ベ系は次の3つのみ》ゾルピデム(マイスリー)、ゾピクロン(アモバン)、エスゾピクロン(ルネスタ)。
《ベ系》トリアゾラム(ハルシオン)
【短時間型】 6~12時間作用。 すべて《ベ系》
ブロチゾラム(レンドルミン)、
ロルメタゼパム(ロラメット、エバミール)、
リルマザホン(リスミー)
【中間型】 12~24時間作用。すべて《ベ系》
フルニトラゼパム(ロヒプノール、サイレース)、
二トラゼパム(ベンザリン、ネルボン)、
エスタゾラム(ユーロジン)、
二メタゼパム(エリミン)
【長時間型】 24時間以上作用。すべて《ベ系》
クアゼパム(ドラール)、
フルラゼパム(ダルメート、ベノジール)、
ハロキサゾラム(ソメリン)
薬の種類での区別
現在よく処方される睡眠薬は3種類あります。下に行くほど新しいものです。
- GABA受容体作動薬【ベンゾジアゼピン系睡眠薬(1960~)/ 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(1970~)】…作用時間で区別した上記の薬はすべてこれ!
- メラトニン受容体作動薬(2010~)
- オレキシン受容体拮抗薬(2014~)
なんか難しそうな名前ですが、要するに「働くところが違うんだ」と理解してください。ここでは作用はザっとだけ、そして気になる依存性と注意についてのみ書きます。
詳しくはネットで検索してください。
1. GABA受容体作動薬=脳の興奮を抑えるGABA(ガンマアミノ酪酸)という脳内物質の働きを強める薬…脳全体の活動を休ませて眠りへと導く。
- 《非ベ系》…「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」3つだけ。
- 《ベ系》…「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」たくさんあります。
依存性あり。
副作用は、のどが渇く、ふらつき、めまい、だるさ、血圧への影響など。(不眠もある!)
2. メラトニン受容体作動薬=メラトニン(睡眠ホルモン)と同じ働きをする薬…体内時計を調節させて自然な睡眠を促す。
商品名:ロゼレム
依存性なし。副作用は、眠気・頭痛。
併用してはいけない薬があるので注意。
効果は弱く、即効性は低いが、飲み続けるには適している。
3. オレキシン受容体拮抗薬=オレキシン(覚醒ホルモン)の働きを弱める薬…眠りから覚醒させる物質を抑える。
商品名:ベルソムラ
依存性なし。副作用は、眠気・悪夢。
併用してはいけない薬があるので注意。(グレープフルーツジュースも注意)
効果はベンゾジアゼピン系より弱く、ロゼレムよりは強い。
※抗うつ薬や抗不安薬が不眠に処方されることもありますが、ここでは略します。
※上記の薬は処方箋が必要な薬です。
※市販の薬は「睡眠改善剤」で、その成分は風邪薬に入っているのと同じ抗ヒスタミン剤です。作用は弱いです。